乳がんは再発と転移では治療方法が異なります。局所再発の場合は、その部位を手術により取り除いたり放射線による治療、抗がん剤による薬物治療を行います。治癒を目指して治療を進めていきます。手術により残した乳房にがんが再発した場合は、全ての乳房を切除する手術を行います。また全ての乳房を切除した後に、その周りにがんが再発した場合は、その部位の切除、放射線治療を行います。
遠隔転移の場合は、がんの進行を抑え、辛い症状を和らげる治療を行います。身体全体に効果がでるように薬物治療が基本治療となります。元気で過ごせるように辛い症状を抑えます。いわゆる緩和ケアになります。緩和ケアは終末期に行うものだけではありません。がんの早期から緩和ケアを並行して行うよう現在は考え方が変わってきました。緩和ケアには様々な専門家がいます。専門家の力を借りながら、乳がんと向き合いながら生活をすることができます。
乳がんの再発、転移の症状を理解することで素早く主治医に相談することができて、今の状態にあった治療を選択することができます。インターネットには情報があふれていますが、正しい知識を得られるよう、主治医や医療従事者に確認をすることも重要になります。自分らしく生きることができるよう、手助けをしてくれる方法はたくさんあります。