乳がんと診断された時、治療のことに関してはもちろんですが、仕事をしている方はそのことについても心配をしなくてはならないと思います。仕事にもよりますが、6割弱の患者さんが診断後も同じ仕事を続けていました。しかし無理なく治療と仕事を両立させるためにはある程度の知識が必要となります。
本日は治療前に確認することについてです。
まず乳がんと診断されたら担当医、勤務先、そして何より自分自身に確認しましょう。
1⃣担当医に確認しましょう。
担当医は患者さんの仕事の内容には詳しくない為、立ち仕事が多いなど具体的な働き方を伝えるようにしましょう。そして、・治療のスケジュール、頻度・副作用と期間、注意点・乳腺外科以外の科の受診の必要性、頻度・職場での配慮・勤務開始時期などを担当医に聞きましょう。
2⃣勤務先に確認しましょう。
治療に活用できる制度がないかを確認しましょう。(就業規則、雇用契約書など)会社で加入している保険によっては保険給付の対象にもなることがありますので確認してみると良いでしょう。その際、乳がんという病名を無理に伝える必要はありません。伝える際は、上司、部下、産業医などが考えられますが配慮してほしい人に、配慮して欲しいことを伝えることが大切になります。
配慮を求める際は、外見上の変化、ホルモン療法の影響によるホットフラッシュや冷え、腋窩リンパ郭清後のリンパ浮腫に対する配慮が必要になることが多いようです。具体的に仕事を続けるために必要なことを伝えましょう。
3⃣自分自身に確認しましょう。
働くことに関する自分自身の思いを明確にしておくことが重要です。治療に専念するために一度職場を退職する、今の仕事は離れて治療が落ち着いてから再就職するという選択をすることも考えられます。また今後の為に、家族の収入、生活に必要な年収の額を確認しておきましょう。
仕事を再開となるとどうしても頑張りすぎてしまうことがあります。しかし焦る必要はありません。一人で頑張りすぎず、自分自身のペースで徐々に仕事に慣れていきましょう。